【政府】台風到来、車水没に備え「脱出用ハンマー」の常備を

脱出用ハンマーは、先端がとがっているのが特徴。シートベルトカッターと一体型のものもあり、ホームセンターなどで３０００円程度で販売されている。ＪＩＳ認証を受けるなど、性能を保証する表示があるものが望ましい。

国交省によると、車が水没するほどの大雨に見舞われた場合、水位が低いうちに車内から逃げるのが原則。水位が上がると電気装置の損傷や水圧で窓やドアが開かなくなるためだ。

万一閉じ込められてしまった際は、窓を割るほかないが、車窓ガラスは普通のハンマーでたたいた程度では割れない強度がある。合わせガラス構造のフロントガラスは脱出用でも簡単には割れないという。

７月の熊本豪雨では少なくとも２人が水没車両の中に閉じ込められて死亡した。９０人以上が犠牲になった昨年１０月の台風１９号では、死者の３割近くが車内で見つかり、閉じ込められて水死していたケースもあった。

国交省の担当者は「事前に脱出手順を確認し、万が一に備えてほしい」と呼び掛け、ホームページで注意点などを公開している。

2020年09月03日13時28分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020090300204&g=soc